愚痴と悩みと音楽とあれそれ

クソ社畜のクソ日記

2017.2.26

昨日は朝から新幹線に乗って横浜まで向かっていた。横浜に来るのはいつぶりだろうか。たぶんももクロエビ中かの横アリぶりだと思う。

駅のフラワーショップで花を買う。お店の人曰く、今日は特別たくさんお客さんが来てて、いくつか在庫を切らしてる花もあるそう。白い花を数本包んで貰った。

新横浜から地下鉄で横浜駅まで行く。横浜に用事があるのは大体横アリか日産スタジアムくらいなんで、新横浜から外に出たのはおそらく初めて。横浜ってこれといって見るものないんだな。中華街なんて神戸にもあるし。

駅から地上に出て海沿いに向かって歩く。もうすでにたくさんの人が同じ方向に向かっていた。

いつもみたいに派手なパーカーやなんやらを着てる人は少なく、ほとんどはスーツや制服、大人しい色合いの私服とかだった。当の僕は、いつものように派手なパーカーに目一杯の大人しさを出すべく紺のジャケットを羽織っていた。とはいえそこそこ目立つ格好でやや恥ずかしくなった。

 

会場に着くと、もうすでに長蛇の列ができていた。開場時間より少し遅らして来たつもりだったが、全然意味がないほどの人の数に驚いた。正直そこまで混まないんじゃないかなって思ってたのに。

昼間の一番日の高い時間に並んでいたが、海風が強くて身体が冷えた。もっと着込んできたらよかったとプチ後悔をする。

列に並ぶ人たちの様子はさながら普段のコンサートと変わらないように思えた。グループで集まってワイワイ楽しそうに話す人、黙ってスマホを見つめてる人、彼女や友人同士でひそひそ何か語ってる人。皆それぞれそれなりに騒がしくしていて内心ホッとした。

会場内のロビーにまで進むと、エビ中の曲がかかっていた。曲が次々かかる度に小さく口ずさむ人もいれば、当時のライブの思い出を話し合う人もいた。流れてくる曲はどれも明るくて元気な曲ばかりだった。

 

並び始めてから二時間半ほど経って、ようやく奥のホールへと誘導された。ホール手前の階段あたりまで来ると、今まで聞こえていた話し声がピタリと止んで、誰もが皆何かを覚悟するかのような雰囲気が漂う。各々が用意してきた花を手に持って、黙って順番を待っていた。

 

ホール内に案内されると、皆息を飲んでじっとステージを見つめていた。ステージには真っ白な献花台が準備され、その上には溢れんばかりの青い花に囲まれた松野莉奈の写真が飾られていた。“夏だぜジョニー”の時のアー写で、黄色い向日葵の衣装を着た松野さんがニコニコこっちを見ていた。

 

不思議な光景だった。ここまで来てもまだ実感が湧かないというか、拭いきれない違和感があった。2月8日のニュースを見た時もそうだった。ついこの間までピンピンしてたのに。まだ18なのに。可愛くて美人で、誰からも愛される子なのに。そんな人が死ぬ訳がない。なんでそんな目に遭わなきゃいけないのか。言ってる意味がさっぱりわからなかった。ただ、あの子の名前と一緒に付いて回る「訃報」や「急死」といった文字に違和感しか覚えず、不快だった。

 

列の先頭は次第に短くなり、やがて自分の番が回ってきた。花を手向けて手を合わした。正直何を思ったらいいのかわからなかった。色々悩んだが、「あなたのおかげでたくさん友人が出来て、楽しい思い出が作れました。今までありがとうございました。」と伝えた。

スピーカーからはラブリースマイリーベイビーが流れていた。ふと3年前のファミえんやフリーライブのことを思い出して、懐かしくて涙が滲んだ。

 

その日の晩、知り合いのオタクたちと合流して、オタクの家でお酒片手にライブ鑑賞会だったり、各々の思い出話をした。

 そこからはいつもと変わらない「○○の時の誰々のこのポーズが可愛い」とか言いながら巻き戻したりスロー再生したりする変態的なやりとりとか次のツアー行く行かないみたいな話を延々としてた。楽しいね。

 

そのまま一泊して、今朝解散して帰りの新幹線でエビ中を聴きながら今これを書いている。

未だなんか昨日の出来事についてうまく飲み込めていない気がする。たぶんしばらくずっと、もしかしたら一生エビ中見る度にずっとこんな気分なのかもしれない。「そのうちまたひょっこり顔を出して何事も無かったかのようにライブで踊ってたりするんじゃないか」ってまだ思ってるし、7人のエビ中を今後見に行くことがあるとしても「今日、松野さん休みか〜」って言ってると思う。

ただただ、言い様のない寂しさだけが心の中でずっと反響し続けている。